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『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』最終回感想

 『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』こと「ルパパト」最終回、お疲れさまでした。暫く戦隊ものからは離れていましたが、怪盗というテーマにつられて見始めて完走した。最初から最後までおおむねリアタイ視聴で完走できたのは久しぶり。怪盗の美学が感じられるビジュアルと戦闘を初回に見せてくれたおかげです。

VSとはいえ、どうせ和解するんでしょ?との予想は裏切られ、共闘はすれども最後までタイトルどおりVSを貫いたのすごかった。怪盗には大事な人をどんな手段を使ってでも取り戻すという信念があり、警察には平和を守るという正義がある。

 ギャグ回も多かったけれど、それは全然無駄じゃなくて、怪盗陣営と警察陣営の普段姿の結びつけを強め、絆を深め、変身してからの断絶を強めるいい対比になったと思う。

 

以下最終回のはなし。

 

 まず特殊OP……ありがとう特殊OP……もう泣いた。こういう最終回っぽいことされるとほんとよわい。

 前回次回予告で、ドグラニオの金庫の中で晴れやかに笑っている怪盗三人を見て、ああ警察陣営が必ず救い出してくれると思ってるのね……とおもったけど全然違いました。『大切な人が元に戻ったので、自分たちはここで死んでもいいやー』みたいなやり切った幸せとある種の諦念、そこに後悔とかは一切ない晴れやかな諦めの笑顔がそこにありました。お前らの覚悟……ほんと……なくわ……

 一方苦戦する警察陣営、素顔名乗りありがとう。シザーダイヤルファイターやマジックダイヤルファイター、ビクトリーストライカーを用いて戦う姿は、金庫に入るまえに怪盗から託されたそれらで一緒に戦ってるみたいで熱い。正直シザーとビクトリーストライカーが鬼強いのでザミーゴとの闘いの前で手放したときはすげえ動揺したわ。でもきちんと扱えて戦ってて興奮しましたし、怪盗サイドの自分らがよく戦闘で使う&フィニッシャーを託すっていうことに思いが詰まってるんだよなあって改めて再確認。

  そして現れるスーパーパトレン一号。俺たちはそれがみたかったんだよ!!!!ありがとう!!!!感謝!!!!!2号と3号に背中を支えられる構図最高過ぎる、ついに致命的一撃をあたえることに成功する圭一郎。ほんとうにありがとう。警察陣営の絆と信じる心も強いよね。だってそれ圭一郎が負けたら三人一緒に死ぬじゃん……、みじんも思ってないんだよな。

 しかし鎖は破れない。金庫の中にいる3人を見殺しにしてでも街の平和を守れるか、この問いに3人は立たされる。咲也には無理だった。つかさよりも先に圭一郎が動き出す。ああ…あああ……。

 ぶっちゃけ圭一郎は打てるんじゃないかと僕は思っていたのだけど、魁利を救えないのなら警察を辞めるとまで豪語した彼に撃てるわけがないのだった。回想シーンが懐かしの名シーンすぎる。温泉回見直します。圭一郎は本当にいい男です。心を開いても絶対にその線引きより先には招かなかった魁利に比べて、圭一郎は甘い男だと思う。でもそりゃあそうなんだよね、根が善良だし、彼の夢は町の平和で何もすることがないお巡りさんなんだもんな……、大きな市民よりも、ひとりひとりに寄り添う人なんだよな。

 そして一年後。一年後!?!?!?薄い本が厚くなるドグラニオ様の様子に動揺したりもしましたが、ここであの再会シーンにすべて持っていかれぼろなきする。

 だっと走り出す透真と初美花ほんとうによかった……しほちーも走り寄って、ああ本当に彼女たちは女子高生なんだなってかんじだったし透真と彩ペアは本当に……よかったね……透真のあの恋人にしか見せない顔よ……尊すぎるだろ……一度ハグをといて確かめるように彩さんの顔を見てまた抱きしめる透真……ありがとうスタッフ…ありがとう濱正悟氏…………。

 そして魁利。魁利お前駆け寄れない、駆け寄れないよなだって透真はずっとお兄さんこそが正義で絶対で、圭一郎をそんな人に重ねて突き放したことさえあって、自分のしてきた怪盗稼業がずっと間違っていて、兄ならこんな方法はとらなかったと思っていたんだからそうだよな……。ごめん、ってごめんって言ったよね?幻聴だったらごめん?ごめんっていうのは「怪盗になるという選択をさせてごめん」ってそういうことでしょ??????ていうかお前、前回初美花にやり返されたその鼻をつまむ癖、お兄ちゃんからきてたのかよ……それお兄ちゃんの癖だったのかよ……しんだわ……。小暮さんとノエルはスカウトの件をあとからめちゃめちゃ3人に怒られろ。

 はいラストシーン、いよいよエンディングだね、OPで毎週見ていたルパンコレクションが最後のコレクション、名前は「あの日をもう一度」。お前最終回にふさわしすぎるんだよな、なんだよお前終わんないでくれよルパパト。最後のコレクションの次はパトレンジャーの装備しているVSチェンジャー、「あんたのお宝、いただくぜ」が魁利の口から警察に向けて。怪盗サイドの素顔名乗りありがとう。あと魁利の銃くるくるしながら撃つのかっこよすぎた。2号と初美花最後までいちゃついてたね、ありがとうはやく付き合ってね。

 例年の握手交代ではない、強制和解させるリュウソウレッドの活躍も見て、一年間のルパパトは幕を閉じたのであった。ラッキーみたいにリュウソウレッドはちょいウザ系レッドなのかな。

 僕は特撮ファンではあるけど毎年毎年見たり関連グッズや情報を集めるタイプの人ではなかったので詳しいことはわからんのですが、ルパパトで多分はじめてつかわれてるんじゃないかと思うあのVRっぽいカメラワークが特に好き。殺陣や怪盗の優雅な移動手段の時によく使われて、ぐりんぐりんうごくカメラと演者さんたちを本当にしびれながら毎週見てた。

 あとこれは余談だけど、CMで度々デカレンジャーのボス(戦隊シリーズ最大の推し)が出るたびに動機が止まんなくなってなんか今までルパパトで荒らされた心がひゅんっと元に戻ってくる。懐かしい顔ぶれがのぞくワクワクともう少しでルパパトが終わる悲しみでなんかもう気持ちがぐちゃぐちゃになってくる。

  先週のVSザミーゴも名場面の連続で戦闘シーンもさながらトリガーマシン、やられたときの氷に映る人間ザミーゴ、青い薔薇、「誰か一人が倒れても願いを叶える」という約束なんてもう機能していないこと、二人を抱きしめるレッドに抱きしめ返すブルーなんかも最高だったなあ……。

 

 一年間、本当にありがチュー。本当にいい作品でした。

そして永遠に、アデュー。映画見に行きます。